働きがいのある会社診断プログラムの3つの企業事例 Case2
Case2
仕事を任せられやりがいのある会社が、勤務環境を整備して企業評価をよりアップさせたB社の事例
B社は2000年に現在の社長が設立した比較的若い会社です。主として輸入食品(加工品)の卸売りを行なってきましたが、5年ほど前からは直営店舗での販売や、ネットでの販売にも力を入れて業績を伸ばしています。
それにつれて社員数も増え、全社では120名にまでなりました。年齢層は20代、30代が中心で、全体の約60%はパートなど非正規社員となっています。
業種:食品卸・小売業 設立:2000年 資本金:2000万円 社員数:120名(パート含む)
診断結果レポート
B社の社長は、「売れるものはどんどん売れ」をコンセプトに、起業家として短期間でここまで業績を拡大してきた、いわゆるやり手の若手経営者です。社員も元気で意欲的な若者が多く、自分の努力次第で結果を出せばマネージャーや店長に抜擢され、自分のやりたい仕事ができることにやりがいを感じています。
また、ベンチャー企業として社会での注目度も高く、社員の中には、ぜひこの会社で働きたいという強い希望を持って入社した人もいます。
しかし一方では、長時間労働が常態化し休日も少なく、いつまでこんな働き方が続けられるだろうかと不安を感じている社員も少なくありません。そんな仲間を見ているからか、女性社員は全員が結婚あるいは出産で退職してしまいます。
また、出荷倉庫や店舗の現場にはパート社員が多く、仕事がきついからと長続きせず、スタッフの勤務時間や要員の管理が社員の負担となっています。社員の中には、今の業績はそんな体制の上に築かれたもので、ほんとうの実力とは言えないと感じている人もいます。
課題と改善提案
B社にとっては勤務環境の整備が何より一番の課題です。これは単に規則や制度の整備というだけではなく、経営者の価値観や会社の目指す方向を明確にして社員が誇れる会社にするということと並行して進める必要があると提案いたしました。
現在、社長と社員が Win-Win になるための自社に合った制度設計に取り組み始めたところです。